セクション4:再生

自然界では、種の生存競争のカギを握るのは進化的適応だけではありません。繁殖も重要な要素となっています。ヤンセンのストランドビーストも例外ではありません。では、ストランドビーストの「繁殖」とは一体どのようなものなのでしょうか。

ヤンセンは、ストランドビーストの繁殖は通常の生物の繁殖とは違った形態をとると考えています。それはすなわち、同じ型式のストランドビーストの「生産」というかたちです。例えば、他の発明家との共同作業において3Dプリンターを使ってビーストを生み出す、あるいはヤンセンが発見した「13個の聖なる数字」をオープンソースコードとして公開することでヤンセン以外の人々もそれぞれ独自のバージョンのストランドビーストを生み出せるようにする、といったことです。さらには、インターネットをツールとして活用し、ストランドビーストたちのイメージを広く拡散していくことも一種の「繁殖」となるでしょう。

展示の最終セクションでは、ヤンセンの繁殖に対する理解や解釈を聞きながら、自分たちがどのようにしてストランドビーストの増殖に参加できるかを探索します。

アニマリス シアメシス
スイシディーム期(自己破壊の時代)
2009年〜2011年

         その作品名「シアメシス」(「双子」のラテン語源)が示すとおり、2体のボディーが相互に支え合って安定性を保っています。6つの歩行ユニット(オルディス)で構成されているこのビーストは、最も大きなストランドビーストです。全部で72本の脚を持ち、総重量は200kgを超えます。シアメシスは、毎週日曜の午前11時にギャラリー内を「歩き」ます。来場者は「蘇生」のセッションに参加することもできます。動くシアメシスの動画を撮影して、ソーシャルメディアにアップしてみませんか。         

 
*全画像およびビデオ:©Media Force