上映
『We Tread in a Garden of Spells』
私たちが食べる食物、飲む水、呼吸する空気など、人類が自然界に依存していることに疑いの余地はありません。生態系の保護と再生は、私たちの共通の未来の基盤です。
サンダンス映画祭やベルリン映画祭から厳選した作品、アッバス・キアロスタミ、クロエ・ジャオなどの著名映画監督や、人気インディーズ監督のウェス・アンダーソン、スパイク・ジョーンズの有名作品、心をとりこにする無類のドキュメンタリーを上映する『We Tread in a Garden of Spells 』は、私たちが大切に守り、尊重すべき自然界と共生・共存することの偉大さと脆さを全方位的に検証するプログラムです。
『We Tread in a Garden of Spells』は、没入型VR体験『We Live in an Ocean of Air』との併催です。
目には見えなくとも共生しているつながりを見事なバーチャルリアリティの中で明らかにする、多感覚・没入型インスタレーション『We Live in an Ocean of Air』。動物、植物、人間、自然界を、一つの不思議なタペストリーにまとめています。
入場料無料/チケット制(要Web事前予約)
コンセッション割引: S$11*
『DUNE/デューン 砂の惑星』(2021)特別キャンペーン料金: S$8
アートサイエンス・フレンズ:20%割引
サンズリワード・ライフスタイル会員:10%割引
*コンセッションチケットは、シニア(65歳以上)、学生、子供(4~12歳)、障がい者の方(PWD)、NSFの方に適用されます。
映画と上映時間
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『Leaning into the Wind: Andy Goldsworthy』(2017)
監督 トーマス・リーデルシェイマー
97分 | PG
英語
入場料無料
上映時間
5月28日のオープニングプログラム: トーク+映画上映
詳細
5月30日~6月30日
月〜火:
午前10時30分、午後12時45分、午後3時、午後5時15分
水曜日~金曜日
午前10時30分~午後5時15分
7月1日~29日*
月〜火:
午前10時30分、午後12時45分、午後3時、午後5時15分
水~木:
午前10時30分~午後5時15分
金
午前11時
*7月27日水曜日上映なし
ある時はランドスケープアーティスト、またある時はアースマジシャン。それが、アンディ・ゴールドワーシー氏の魅力ある人生です。緑美しいスコットランドの田園地帯に暮らすアンディ・ゴールドワーシー氏の作品は、その土地とともにあるもの。はかなくも強烈な天然のインスタレーションを創造し、風、葉、氷、雪、泥や上げ潮さえも魅惑的なインターベンションアートに変えて、生態系に宿る宝から成る独自の小さく秘めやかな多元宇宙を打ち立てています。
層、石、枝、花弁。その一つひとつにこだわるゴールドワーシー氏が自らのアートワークで表現しているディテールは、丹精を凝らされ、危険なほどに繊細です。しかも、彼が大切にしているクリエーションは風で破壊され、朝の太陽の温もりの中に溶けていくことも珍しくありません。しかし、滅びないものが美しいわけではありません。ゴールドワーシー氏と彼を取り巻く環境の情熱的な関係や同氏の作品は、自然界の脆さにエレガンスと気品が存在する証しであり、いかなる犠牲を払っても自然界を保護することが大切な理由でもあります。 -
『The Metamorphosis of Birds』(2020)
監督 カタリーナ・ヴァスコンセロス
101分 |PG
ポルトガル語(英語字幕付き)
東南アジアプレミア
2022年ベルリン国際映画祭FIPRESCI賞
チケット料金
上映時間
7月2、9、16、23、30日
土 | 午後4時30分
16mmフィルムの見栄えと、マヤ・デレンやアピチャートポンの超現実主義気味の感覚がないまぜになった『The Metamorphosis Of Birds』。家族、悲しみ、世代を超えた愛情をとらえた心を揺さぶるドキュメンタリーメモワール。カタリーナ・ヴァスコンセロス監督が懸命に取り組んでいるのは、存命の祖父母の記憶を留めること。かつて船乗りだった祖父エンリケの遺志は、航海中に妻と交わしたラブレターをすべて燃やすこと。
祖父母のさまざまな過去を記録するために、先祖の思い出と夢の断編を徹底的に調べ、家族に伝わるエピソードが詰まった監督自らの宝箱から、彼らの人生の情景を遊び心をもって再現しています。幼い頃の家庭生活を非現実的なフランドル静物画のように描き、森を越え、山を越え、海と空を越えて息を呑むようなマジックリアリズムで相互の超常的な絆を連鎖させてカタリーナが紡ぐのは、記憶なきエピソードの作り話。鮮烈に、濃厚に、カタリーナが表現しているのは、数世代にわたる切なる願いです。ストーリーは細かく残す必要はなく、呪文のように唱えてもかまわないのだという教訓が人の心をとらえて離しません。 -
『24 Frames』(2017)
監督 アッバス・キアロスタミ
114分 | PG
無声映画
2017年カンヌ映画祭特別上映
チケット料金
上映時間
7月2、9、16、23、30日
土 | 午後2時
ミニマルな静止画が生み出す魅力――感覚を奪い映画に没入させる、イラン人有名監督アッバス・キアロスタミの独特にして最後の作品。写真家としての仕事と映画監督としての仕事の橋渡しを試みるなかでキアロスタミが描いているのは、たった一つのキャプチャされたフレームの外にある生きた現実です。自然の風景、野生動物、広い空をとらえた24の美しい写真に、労を惜しまぬデジタル処理で生命感を与え、写真に収まった「生」のようなものをイメージとして表現しています。
瞑想と動、禁欲と満ちあふれる生命力が相反する24章の静止画。砕ける波、落雪、飛ぶ鳥の羽ばたきといった自然の生み出す荘厳なリズムにキアロスタミが馴染む様は、魔法そのものです。これまでになかった美しい視点で自然界の静けさが描かれ、動き、時、感覚が魅惑を放つタペストリーとなっています。 -
『Away』(2019)
監督 ギンツ・ジルバロディス
75分 |PG
無声映画
シンガポールプレミア
2019年アヌシー受賞作品
チケット料金
上映時間
6月4、11、18、25日
土 | 午後2時
シュールレアリストの代表格ダリと観客を引き込むジブリの奇妙な世界を一つにして、フィリップ・グラス、マックス・リヒター、ヨハン・ヨハンソンを彷彿とさせる壮大でありながらミニマルな音楽を背景にした『Away』は、さまよう少年の家路を描く、魅力と瞑想に富むアニメーションです。見知らぬ土地に不時着した後、少年は、帰路を探して密集した森、凍ったツンドラ、どこまでも続く砂漠の広大な夢のような風景を旅します。しかし、この静かなる旅は、すぐに少年を執拗に負う謎の巨大な影に脅かされることに。
『となりのトトロ』や『レッドタートル ある島の物語』に引けを取らぬ感動を与え、環境保護を訴える無類の傑作『Away』は、人間と地球上のすべての生命の特別な絆を禅的に称える現代の寓話的映画です。闇の時代にあっても、私たちは決して孤独ではないのです。 -
『The Rider』(2017)
監督 クロエ・ジャオ
104分 | NC16 (薬物使用あり)
英語
2017年カンヌ受賞作品
チケット料金
上映時間
5月29日、6月5、12、19、26日
日 | 午後5時15分
頭部外傷で危うく命を落としかけた後、新たなアイデンティティと米国中西部の人間として存在する意味を探し始める若いカウボーイ。 -
『DUNE/デューン 砂の惑星』 (2021)
監督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
155分 | PG13(暴力あり)
英語
2022年アカデミー賞受賞作品
チケット料金
特別キャンペーン: S$8
上映時間
5月29日~6月30日
土 | 午後3時45分
日 | 午後2時
7月1日~31日
金曜日&日曜日 | 午後4時15分
主人公ポール・アトレイデスの物語。思いもかけぬ大いなる運命を背負って生まれた聡明な青年が、家族や仲間の未来を手にするために危険な惑星に向けて旅立つことに。惑星に存在する、人類最大の潜在力を解放できるという貴重な資源の独占採掘権を巡って邪悪な勢力と争うなか、生き残ることができるのは恐怖を克服できる者だけ。 -
『ファンタスティック Mr.FOX』(2009)
監督 ウェス・アンダーソン
87分 | PG
英語
2010年アヌシー受賞作品
入場料無料
上映時間
5月29日~6月30日
水曜日~金曜日 | 午後12時45分
土・日曜日 | 午前11時30分
7月1日~30日*
水~木:| 午後12時45分
金 | 午後2時
土 | 午前11時
日 | 午後2時
*7月27日水曜日上映なし
のどかに暮らしていたフォックス夫妻。しかし、静かな生活が12年を過ぎ、動物の本能を失っていないMr.フォックスは田舎暮らしに飽き始めます。ロアルド・ダールの愛されている児童小説を、ウェス・アンダーソン監督が映画化。 -
『かいじゅうたちのいるところ』(2009)
監督 スパイク・ジョーンズ
101分 | PG (恐怖シーンあり)
英語
入場料無料
上映時間
6月1日~30日
水曜日~金曜日 | 午後3時
7月3日~31日*
水~木:| 午後3時
日 | 午前11時
*7月27日水曜日上映なし
私たち皆の心の中にあるものは、私たちが見たことがあるあらゆるもの、やったことがあるすべてのこと、愛している一人ひとり。
革新的な映像表現を追求する映画監督スパイク・ジョーンズが、有名作家モーリス・センダックと組んで、空前屈指の人気を誇る作品を映画化。『かいじゅうたちのいるところ』は、子供時代、そして私たちが住む世界を見つけ出すために行く場所を描いた傑作です。家庭で疎外感を抱えていたやんちゃで繊細な少年マックス(マックス・レコーズ)が家を飛び出してたどり着いた島は、手のつけられない荒くれ者のかいじゅうたちのいるところ。自分たちを導いてくれる王様がほしくてたまらないかいじゅうたち。ちょうどその時、マックスは王様になりたいと思っていました。王様になったマックスは皆の理想郷をつくると誓いますが、理想郷づくりはたやすくないことにすぐに気づきます。
声の出演は、クリス・クーパー、ジェームズ・ガンドルフィーニ、フォレスト・ウィテカー。