スペシャルイベント

トークショー: 『In the Company of Trees』

アートサイエンスミュージアムでの『We Live in an Ocean of Air』公開に際して企画された、樹木のアートとサイエンスを徹底的に掘り下げるミニシンポジウム。

自然界を中心に据えて彫刻した自然アートワークから、都市の自然回帰を目指す運動まで、私たちが樹木をどのように見てきたかを熟考し、私たちを取り巻く世界を理解するチャンスです。

トークショー: 『In the Company of Trees』にはエルスィン・ハン・エルスィン(アーティスト、Marshmallow Laser Feastクリエイティブディレクター)、ロバート・ザオ・レンフイ(アーティスト)、ゴー・カン・ミン博士(生態学者、GreenSG COLLABチーフエグゼクティブ)、エイドリアン・ロー博士 (シンガポール国立公園庁野生生物管理部門グループディレクター兼コミュニティプロジェクトシニアディレクター)、ショーン・カイヘクラニ・ヤマウチ・ラム博士(熱帯雨林生態学者、シンガポール自然協会会長)が登壇します。

本プログラムでは、『Leaning into the Wind』(2017)も同時に上映します。ランドアーティストで環境保護論者でもあるアンディ・ゴールドワーシー氏がアートと自然の力強い交差を伝え、サイトスペシフィック・アート制作の場である大切な自然環境の旅に誘う、興味深いドキュメンタリー ポートレイトです。
 

プログラムスケジュール
 

午後2時~午後2時10分開幕のご挨拶は、エイドリアン・ジョージ(エキシビジョン&ミュージアムサービス ディレクター)
午後2時10分~午後2時40分『We Live in an Ocean of Air』講演:エルスィン・ハン・エルスィン(Ersin Han Ersin)
午後2時40分~2時55分『Singapore, Very Old Tree』講演:ロバート・ザオ・レンフイ(Robert Zhao Renhui)
午後2時55分~午後3時10分「樹木との道のり、およびシンガポールの森林に関する長期調査の科学的洞察」講演:ゴー・カン・ミン博士(Dr Ngo Kang Min)
午後3時10分~午後3時25分「自然の中の都市とOneMillionTrees(100万本植樹)運動」講演:エイドリアン・ロー博士(Dr Adrian Loo)
午後3時25分~午後3時40分閉会の言葉:ショーン・カイヘクラニ・ヤマウチ・ラム博士(Dr Shawn Kaihekulani Yamauchi Lum)
午後3時40分~午後4時パネリスト質疑応答は、ジャン・ ホウシン(アートサイエンスミュージアムキュレーター、一般公開プログラム担当)
午後4時45分~6時25分『Leaning into the Wind - Andy Goldsworthy』上映


登壇者について

エルスィン・ハン・エルスィン
アーティスト、Marshmallow Laser Feastクリエイティブディレクター

アーティストで、ロンドンを拠点とする実験的スタジオMarshmallow Laser Feast (MLF)のクリエイティブディレクター。彫刻、インスタレーション、ライブパフォーマンス、複合現実などのさまざまな分野を組み合わせたアートを実践する

同氏の作品は私たちを取り巻く隠れた自然の力に光を当て、日常体験を超えた感覚認知によって移動することを参加者に求めています。  このスペースでは、既知の物質界が取り払われ、地球上の生活の基盤であり、研究に裏打ちされ、即座に昇華するネットワーク、プロセス、システムが明らかになります。

批評家から絶賛を受けているサーチ・ギャラリーなどのためにデザイン、ディレクションを手掛けた実績の持ち主であり、『We Live in an Ocean of Air』、『In the Eyes of the Animal』は、Design of the Year by Design Museum Beazley Awardsにノミネートされたほか、2016年Wired Innovation Awardを受賞。最近では、エルスィンとMLFチームは、Tribeca Film Festival Storyscapes Award(Innovation in Storytelling)を受賞。VR Arles Festivalで『TreeHugger, Wawona』でBest VR Filmを獲得しています。

エルスィンの作品は、リスボントリエンナーレ、サンダンス映画祭ニューフロンティア、トライベッカ映画祭ストーリースケープ部門、イスタンブールデザインビエンナーレ、ロンドン、ニューヨーク、上海など、世界各地で展示されてきました。また、ゲスト講師として、バートレット建築校のインタラクティブ建築ワークショップで教鞭をとっています。

ロバート・ザオ・レンフイ
アーティスト

人間と自然の関係に取り組む、マルチな分野で活躍するアーティスト。人間が自然を見つめるさまざまな手段を提示し、偽のナチュラリゼーションや信念の操作を通じて真実が築かれる様子をたびたび強調しています。

2009年United Overseas Bank Painting of the Year Award, Singapore、2010年National Arts Council Singapore Young Artist Award、2011年Deutsche Bank Award in Photographyを受賞。2013年には、シンガポールアートミュージアムで開催された同年の『President’s Young Talents』展の参加者に選ばれました。

ザオ氏の作品は、福岡アジア美術館(日本)、フォトルバロアフェスティバル(パリ)、コウン写真美術館(韓国)、2013年シンガポールビエンナーレでのエキシビションをはじめ、国内外で広く展示されています。

ゴー・カン・ミン博士
森林生態学者、GreenSG COLLABチーフエグゼクティブ

現在、環境問題における地域社会活動の発展拡大、サステナビリティを推進する青年リーダーの育成に務める地域慈善団体GreenSGで従事。森林生態学者としては、14年超にわたるシンガポールおよび東南アジア地域の樹木の研究実績があります。特に、約30年という長期に及ぶ調査現場を用いたブキ・ティマ自然保護区の樹木生態に関して、広範囲にわたる研究に携わってきました。

エイドリアン・ロー博士
シンガポール国立公園庁野生生物管理部門グループディレクター兼コミュニティプロジェクトシニアディレクター

シンガポール国立公園庁(NParks)野生生物管理部門グループディレクター兼コミュニティプロジェクトシニアディレクター。25年超の間、生物多様性に関わってきました。シンガポールの野生生物を管理する野生生物管理部門は、特に、科学に根ざした管理、アウトリーチ、教育を通じてヒトと野生生物の対立を削減することを目指しています。

ロー博士は、NParksでコミュニティエンゲージメントの取り組みを監督しています。そうした取り組みの例としては、100万本植樹運動「OneMillionTrees」のもとで行われる植樹活動や、コミュニティを巻き込んだ保護努力などがあります。さらに、コミュニティを巻き込んで生息環境向上および種の回復を通じた種の保護努力に取り組むシンガポールのカワウソ保護団体「Otter Working Group」議長、カニクイザル保護団体「Long-tailed Macaque Working Group」共同議長を兼務しています。

ショーン・カイヘクラニ・ヤマウチ・ラム
熱帯雨林生態学者、自然協会会長(シンガポール)

熱帯雨林生態学者であるショーン・カイヘクラニ・ヤマウチ・ラム博士は ハワイ生まれ。ハワイ大学で学び、カリフォルニア大学バークレー校で1993年に博士号を取得しました。シンガポール国立教育学院(National Institute of Education、NIE)自然科学・科学教育学部に入職。その後、2015年に南洋理工大学(NTU)アジアン・スクール・オブ・エンバイロメントに異動。現在は自然協会(シンガポール)の会長を務めています。

森林の分断化と再生に関するラム博士の研究は、シンガポールの森林保護の支援となってきたうえ、シンガポール自然遺産の広報の基盤を築いてきました。保全生態学、環境教育にも取り組み、フェロー研究員から自然主義者、小学生、教育者までさまざまな人々と交流しています。 

2017年President’s Award for the Environment、2020年Public Service Medalの受賞者です。

『We Live in an Ocean of Air』について

目には見えなくとも共生しているつながりを見事なバーチャルリアリティの中で明らかにする、多感覚・没入型インスタレーション『We Live in an Ocean of Air』。動物、植物、人間、自然界を、一つの不思議なタペストリーにまとめています。

詳細

date
5月28日(土)
時計
午後2時~午後6時25分
location
4階、アートサイエンスシネマ
チケット
チケット料金

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