開催日程: 2015年5月8日(金曜日)および5月9日(土曜日) | 両日とも午前10時 – 午後6時15分
開催場所: ArtScience Museum, 6 Bayfront Avenue, Singapore 018974
コンファレンスサマリー
2015年5月、ミュージアムにおいて、史上最高のアーティストおよび科学者として名高いレオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519年)の遺産を探求するコンファレンスを開催します。 ダ・ヴィンチの多くの研究は、芸術、解剖学、科学技術、水や飛行の研究などの特定の活動分野に焦点を当てています。 このコンファレンスでは、ダ・ヴィンチの考え方やダ・ヴィンチを育んだ文化的背景の探求をさまざまな観点から推し進めていきます。 現在では「システム思考」と呼ばれているダ・ヴィンチの学際的アプローチと「複雑性」が現代にいかに強い影響を残し、芸術、科学、技術、教育、予測の分野に応用されているかを分析します。
このコンファレンスは、ミュージアムの月間行事プログラムの特別版であるArtScienceレイト(5月7日木曜日)から始まり、5月8日(金曜日)と9日(土曜日)の2日間のディスカッションへと続きます。目玉は、シンガポールの国内外からの歴史、芸術、科学技術、教育、未来思考の各分野の幅広い一流講演者によるプレゼンテーションです。 パオロ・ガルッツィ教授(イタリア)、精力的なコンテンポラリーアーティスト、革新的な科学者や技術者、影響力のある文化コメンテーターなど美術史の第一人者たちによる基調講演も行われます。
このコンファレンスは、オナー・ハージャーとアナ・サラマン(ミュージアム)およびアンドレア・ナネッティ(南洋理工大学アート デザイン メディア学部)による共同開催です。
- 講演者と司会
2015年5月7日(木曜日) | 午後7時~午後10時
ArtScienceレイトで、世界的なArtScienceレジデント、マウリツィオ・マルティヌッチ(TeZ)が特別なパフォーマンスを行います。 ショーは無料です。パフォーマンスは午後8時と午後9時に開催されます。
詳細については、イベントの詳細をご覧ください。
2015年5月8日(金曜日) | 午前10時 – 午後6時15分
コンファレンスの初日は終日かけて、ダ・ヴィンチとその一連の探求へのアプローチに関するプレゼンテーションを行います。 そして、ダ・ヴィンチがいかにして「システム思考」の本質を理解し、発明、アイデア、仕事に幅広く応用したかを分析します。 このアプローチは当時としては異例のものだったのか? ダ・ヴィンチがとった方法は、他の高名な同時代人たちとは異なっていたのか? こうした疑問を解決するため、基調講演ではパオロ・ガルッツィ教授がこの面からダ・ヴィンチの人生、彼がもたらした影響、受けた影響、その構想の概要に関するプレゼンテーションを行い、ドン・アルベルト・ロッカがダ・ヴィンチの生きた時代と場所の文化的背景を説明します。 ダ・ヴィンチの生きた時代背景に彼の思考と「システム」の認識を促す要素があったとしたら、それは認識論の漸進的進行における突発現象であったのかどうかを深く掘り下げていきます。 歴史を通じて他にも学際的思考とアプローチの例が存在するのでしょうか。 この日は時代をさらに進め、芸術と科学という一見全く異なる2つの既存分野が融合して実現した新しいメディアの登場について考察し、話題を20世紀以降に進めていきます。
タイムテーブルと講演者
午前10時: |
お申し込み |
午前10時15分: |
司会のオナー・ハージャーとアンドレア・ナネッティによる開会の言葉 |
午前10時30分: | セッション1: レオナルド・ダ・ヴィンチのシステム思考に対するアプローチに関する基調講演 |
司会: | ドン・アルベルト・ロッカ、アンブロジアーナ絵画館長(イタリア) |
講演者: | パオロ・ガルッツィ教授、科学史博物館長(イタリア、フィレンツェ)、イタリア国定版「レオナルド・ダ・ヴィンチ手稿・素描集」の審議会議長 |
午前11時15分: | ドン・ロッカとガルッツィ教授の対談と質疑応答 |
午前11時30分: | ドン・アルベルト・ロッカ、アンブロジアーナ絵画館長(イタリア) |
正午: |
昼休憩 |
午後1時: | セッション2: システム思考の歴史的応用 |
司会: | デヴィッド・ハーヴェイ、展示担当シニアバイスプレジデント、アメリカ自然史博物館(米国) |
講演者:
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グナラン・ナダラヤン、インディペンデントアートの理論家、キュレーター(米国) グレゴリー・クランシー、シンガポール国立大学史学科准教授 マーガレット・タン、シンガポール国立大学講師 |
午後2時30分: |
ティーブレイク |
午後3時: | セッション3: 芸術におけるシステム思考 |
司会: | ヴィベケ・ソレンセン、南洋理工大学アート デザイン メディア学部教授(シンガポール) |
講演者:
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ルチアーノ・ケッサ、作曲家、演奏家、音楽学者(米国) ルーベン・デ・ラ・ヌエス、南洋理工大学アート デザイン メディア学部講師(シンガポール) イサベル・デジュー、アーティスト、科学者(シンガポール) |
午後5時: |
オナー・ハージャーとアンドレア・ナネッティによる閉会の言葉 |
午後5時15分: | 「ダ・ヴィンチ: 未来を造形する」の オプショナルツアー |
午後6時15分: | プログラム終了 |
2015年5月9日(土曜日) | 午前10時~午後6時15分
前日の議題から、歴史上の重要な「システム思想家」を簡単にご紹介し、現代の「システムアプローチ」を探求しながら各分野について具体的に見ていきます。 科学と技術の環境がいかにして未来の「レオナルド」を育て、学際的なアプローチを促進するかといった点をテーマとし、同様に効果を発揮する今日の革新的な教育と教授法的方法論について考察します。
締めくくりに相応しく、最後のセッションでは未来に目を向けます。 Forum for the Futureの主催により、学際的な「システム」アプローチ、つまり「複雑性理論」のアプローチでいかにして現代の複雑な問題を解決できるかを検討します。 サブテーマとして、さらに大規模な課題について考察します。
タイムテーブルと講演者
午前10時: |
お申し込み |
午前10時30分: | セッション4: 科学と技術におけるシステム思考 |
司会: | オナー・ハージャー、ミュージアム、エグゼクティブディレクター このセッションでは、科学と技術を背景としたシステム思考について掘り下げます。 科学と技術の環境がいかにして未来の「レオナルド」を育てるかがテーマとなります。 講演者は、科学研究所や教育科学センターといった従来の環境から、メーカースペースやコワーキングスペースといった私的な技術環境まで、学際的アプローチを促進する科学と技術の環境の多様性について考察します。 |
講演者:
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ペン・キアン・タン、シンガポール国立大学 Centre for Quantum Technologies エイリーン・タン、Science Centre SingaporeおよびMaker Faire Singapore ヴィーラッパン・スワミナサン、シンガポール One Maker Group および Sustainable Living Lab グレース・サイ、The HubのCEOおよび共同設立者(シンガポール) |
午後12時30分: |
昼休憩および「ダ・ヴィンチ: 未来を造形する」の オプショナルツアー |
午後1時30分 | セッション5: 教育におけるシステムな思考 |
司会: | ケネス・クオック、シンガポール国立芸術評議会ディレクター(アートおよび青少年育成、戦略的プランニング) |
講演者: | ヴェンカ・プルショタマン、学術・芸術・文化マネージャー、作家、ラサール芸術大学副学長、学部長(シンガポール) トン・リーシンガポールのThe Thought CollectiveおよびSchool of Thoughtの創始者 ノーリナー・モハメド、独立コンサルタント(シンガポール) |
午後3時30分: |
ティーブレイク |
午後4時: | セッション6: 予測と未来におけるシステム思考 |
司会: | シェリル・チャン、 シンガポール運輸省未来部門主任戦略家 |
講演者:
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アリステア・ダグラス博士、SmartAqua Pte Ltd(シンガポール) イン・シャンヤン、Swarmデザインスタジオ(シンガポール) ゼン・ゴー、Cognitive Edgeシニアコンサルタント(シンガポール) ジャスティン・ピッカード、テクノロジーおよびイノベーションの人類学者(英国) |
午後6時: |
オナー・ハージャーとアンドレア・ナネッティによる閉会の言葉 |
午後6時15分: | プログラム終了 |