
医療観光拠点としてすでに有名なシンガポールには、治療や施術を受けに世界中から患者が訪れています。優れた健康・医療施設が充実しており、シンガ ポール滞在中に病気やケガに見舞われたときは、一般の旅行者もこうした施設を気軽に利用することができます。シンガポールに滞在する理由が仕事でも休暇で も、シンガポールでどのような治療を受けられるかを知っておくとよいでしょう。
周遊旅行の出発地としてシンガポールにやってきた人は、他国に行く前にシンガポールで予防接種を受けるとよいでしょう。シンガポールに来る前に何か 特別なワクチンを接種する必要はありませんが、マレーシアのように風土病のあるような地域に行く人は、予防接種をお勧めします。

まずは総合医(GP)に相談しましょう。旅行中の医学的なことや、軽い体調不良やケガについて対応してくれます。GPクリニックは、 ショッピングモールやHDB住宅団地などの近隣にあります。通常は予約不要で、医師がその場で薬の処方箋を書いてくれるため、クリニックで薬を購入するこ とが可能です。
より複雑で重い症状やケガのときは、病院を受診するのが一番です。シンガポール最大の公立病院は、シンガポール総合病院(Singapore General Hospital) とタントクセン病院(Tan Tock Seng Hospital)です。どちらもあらゆるタイプの医療サービスを行っています。特に、タントクセン病院には、旅行者向け医療予防接種センター (Travellers’ Health and Vaccination Centre)が併設されており、予防接種や予防的治療、健康アドバイスを受けることができます。マウント・エリザベス病院(Mount Elizabeth Hospital) と グレンイーグルス病院(Gleneagles Hospital)は、高度な医療機器を備えたシンガポール最大の私立病院で、広範囲に及ぶ専門医療スタッフの治療を受けることができます。

シンガポールで救急医療が必要になった場合は、995に電話すると、シンガポール民間防衛庁が運営する救急車搬送サービスを利用することができます。救急車の到着は非常に速く、救急治療を行う最寄りの病院まで患者を搬送してくれます。
市販薬や鎮痛剤、日焼け止め、包帯や栄養補給のサプリメント、蚊よけなど、薬に関わる商品は、ガーディアンやワトソンズなどのお店で購入することが できます。こうしたお店は、ショッピングモール内にあることが多く、アメリカのドラックストアやイギリスの薬局に相当します。また、有効な処方箋を持って いけば、処方薬を購入することもでき、必要なアドバイスを薬剤師から受けることも可能です。