マーライオンの起源とは?

マーライオンの物語を知るには、まずシンガポールの歴史を少しだけさかのぼってみましょう。

伝説によると、古代の交易港「テマセク」を再発見したとされるサン・ニラ・ウタマ王子が、島に上陸した際にライオンを目撃したと言われています。この出来事に感銘を受けた王子は、この地を「シンガプーラ(Singapura)」と名付けました。 これはサンスクリット語で「ライオン(Singa)」と「都市(Pura)」を組み合わせた言葉で、「ライオンの街」という意味になります。

Close up of the iconic Merlion statue in Singapore, spouting water

この伝説にインスピレーションを受けて、マーライオンは1964年にイギリス人魚類学者アレック・フレデリック・フレーザー=ブルナー氏によってデザインされました。彼は当時、シンガポール観光局のロゴを手がけるためにこのデザインを考案し、かつて漁村だったシンガポールのルーツを表すために、魚の尾を持つ姿に仕上げたのです。初代のマーライオン像は1971年から1972年にかけて、地元の彫刻家リム・ナン・セン氏によって制作され、

1972年9月15日にリー・クアンユー首相(当時)によって正式に除幕されました。また、彼は高さ2メートルの「マーライオン・カブ(子マーライオン)」も制作し、本体の後ろに設置されました。その後、2002年にはマーライオン像と子マーライオン像の両方が、マリーナベイを望む新たな埋立地「マーライオン・パーク」へと移設され、現在も多くの観光客を魅了し続けています。

マーライオンってどんな存在?

シンガポールにマーライオンはいくつあるの?

「マーライオンって1体だけじゃないの?」と思った方、実はシンガポールには観光局公認のマーライオン像が全部で6体あるんです!(2023年2月時点) その中でも一番有名なのが、マリーナベイ・サンズの近くにあるマーライオン・パークの本体像。高さ8.6メートルの堂々たる姿で、口から水を噴き出すあの姿は、まさにシンガポールの顔とも言える存在です。そのすぐそばには、高さ2メートルの「小さいマーライオン」も寄り添うように立っています。

他にも、以下の場所でマーライオン像を見ることができます。ツーリズム・コート(Tourism Court)(グレンジ・ロード近く)マウント・フェーバーのフェーバー・ポイント(Faber Point)アン・モー・キオ・アベニュー1沿いの駐車場入り口にあるペアのマーライオン像

マーライオンと風水の深い関係

実は、マーライオンには風水(フンシュイ)との深いつながりがあるってご存じでしたか? マーライオン・パークにある本体像は、東の方角を向いて設置されています。これは風水において非常に縁起の良い方向とされており、成功や繁栄を呼び込むと信じられています。

さらに、マーライオンの口から絶え間なく流れ出る水は、「富が絶えず流れ込む」ことを象徴しています。これは風水の基本的な考え方のひとつであり、同時にシンガポールの人々の間に根付く伝統的な縁起担ぎとも重なっています。

マーライオンパークへの行き方ガイド

マーライオン・パークへ行くなら、最寄りのMRT(地下鉄)駅はラッフルズ・プレイス駅(Raffles Place/EW14・NS26)です。ここから歩いてすぐの距離なのでとてもアクセスしやすいスポットです。

マリーナベイ・サンズから行く場合

マリーナベイ・サンズからマーライオン・パークへは、徒歩・電車・バスの3通りの行き方があります。

  • 徒歩で行く場合:マリーナベイのウォーターフロントプロムナード沿いを歩いて、約18分の散歩コース。景色を楽しみながらのんびり歩くのもおすすめです。
  • 電車あtで行く場合:ベイフロント駅(Bayfront/CE1・DT16)からダウンタウン駅(Downtown/DT17)までダウンタウン線(青色)に乗り、そこから徒歩約13分です。
  • バスで行く場合:バス停名「サンズ・シアター(Sands Theatre)」前からバス番号106番または133番に乗り、2つ目の「エスプラネード(The Esplanade)」で下車。そこから徒歩約10分です。

シンガポール・リバークルーズで行く

ちょっと特別な体験をしたい方には、シンガポール・リバークルーズがおすすめ!

昔ながらのバンボートに乗って、クラーク・キー、ボート・キー、マリーナベイなどの美しい街並みを40分かけてゆったり巡ります。途中、マーライオン像はもちろん、マリーナベイ・サンズ、アートサイエンス・ミュージアム、スタンフォード・ラッフルズ卿像、エスプラネードなど、シンガポールの名所を一望できます。クラーク・キーの船着き場で乗り降りできるので、そこから徒歩でマーライオン・パークへ向かうのも楽しいですよ!

マーライオンパークでできること

マーライオンと一緒にSNS映えする写真を撮るのはもちろんですが、実はマーライオンパークではそれだけじゃない楽しみ方がたくさんあるんです!

光と水のショーを楽しもう

日が暮れると、シンガポールの夜景が一気に幻想的な雰囲気に変わります。マーライオンパークは「スペクトラ – 光と水のショー(Spectra – A Light & Water Show)」を観るのにぴったりの場所でもあります。 マリーナベイの水面に映るレーザー、噴水、映像プロジェクションが織りなすショーは、まさに圧巻。音楽と光、水の動きがシンクロするこのショーは、シンガポール旅行のハイライトになること間違いなしです。

マリーナベイウォーターフロントプロムナードを散策

マーライオンパークを訪れたら、マリーナベイウォーターフロントプロムナードを歩いたり、自転車で巡ったりするのもおすすめです!

全長約3.5kmのジョギング・サイクリングルートは、シンガポールの絶景スポットを網羅しています。散策しながら 世界で唯一の浮かぶApple Store、未来的なデザインのヘリックス・ブリッジ、アートと科学が融合したアートサイエンス・ミュージアム、巨大観覧車シンガポール・フライヤー、そしてもちろん、マリーナベイ・サンズを見ることができます。さらに体力に自信がある方は、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイまで足を延ばして、自然とアートが融合した空間を楽しむのもおすすめです。

マーライオンパークの後に立ち寄りたいスポット

マーライオン・パークを満喫した後は、周辺にある魅力的な観光スポットやショッピング、グルメを楽しんでみませんか? マリーナベイ・サンズにはショップやレストラン、バーが集まっていて、ショッピングもグルメも思いのまま。ちょっと贅沢なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?

 

ルーフトップバー&レストラン

SPAGO Bar & Lounge

3 tuna cones at Spago, a rooftop bar near Merlion Park

シンガポールのルーフトップレストランといえば、マリーナベイ・サンズの57階にある「Spago Bar & Lounge」は外せません。まるで雲の上にいるかのような絶景とともに、シェフのウルフギャング・パックが手がける洗練されたカリフォルニア料理を楽しめます。Spagoの魅力は、モダンなひねりを加えた繊細な味わい。例えば、ビッグアイ・マグロのタルタルコーンや、味噌焼きオラキングサーモン、チキン“ラクサ”スプリングロールなど、どれも見た目も味も一級品。軽めの一品からしっかりしたメインまで、どんなシーンにもぴったりです。

 

LAVO Italian Restaurant and Rooftop Bar

TEMPORARILY CLOSED

Salad from LAVO, a restaurant near Merlion Park

もうひとつのおすすめは、マリーナベイ・サンズの57階にあるLAVO。数々の賞を受賞しているこのレストランでは、本格的なイタリアン・アメリカン料理を楽しむことができます。看板メニューは、香ばしく焼き上げたチャード・オクトパス(タコのグリル)や、LAVO特製ミートボール。このミートボールは、インペリアル和牛、イタリアンソーセージ、ホイップリコッタチーズを贅沢に使った逸品です。食後には、なんと20層にも重なるチョコレートケーキで甘い締めくくりを。広々とした屋外テラスバーでは、シンガポールの夜景を眺めながら、手作りカクテルを片手にゆったりとした時間を過ごせます。

 

ウォーターフロントのレストラン&バー

Bread Street Kitchen by Gordon Ramsay

Handcrafted cocktail at Bread Street Kitchen overlooking the Merlion

ミシュランスターシェフ、ゴードン・ラムゼイが手がける「Bread Street Kitchen」は、伝統的なイギリス料理を現代風にアレンジしたスタイリッシュなレストラン。マリーナベイ沿いあり景色も食事も楽しめる絶好のロケーションです。朝食におすすめなのは、ふわふわのバターミルク・パンケーキや、定番のイングリッシュ・ブレックファスト。卵、ベーコン、ソーセージ、マッシュルームが一皿に盛られたボリューム満点の一品です。ヘルシー志向の方には、アボカド・オン・トーストやエッグ・ベネディクトも人気。食後には、フルーティーなスムージーやコールドプレスジュース、シグネチャーカクテルで口の中をさっぱりとリフレッシュできます。マーライオン観光の後に、ちょっと贅沢な朝食やブランチを楽しむのにぴったりのスポットです。 

 

YARDBIRD Southern Table & Bar

Fried dish topped with pork belly at Yardbird, a waterfront restaurant overlooking the Merlion

アメリカ南部の“コンフォートフード/懐かしの味”を味わいたいなら、Yardbird Southern Table & Barがおすすめ!農場直送の新鮮な食材と、伝統的なサザンスタイルの味付けが魅力のレストランです。看板メニューは、甘じょっぱい組み合わせがクセになるチキン&ワッフル&スイカ。カリッと揚がったフライドチキンに、ジューシーなスイカとふわふわのワッフルが絶妙にマッチした一皿です。シーフード好きには、クラブケーキ・ベネディクトやロブスター・マック&チーズもおすすめ。どちらも濃厚で満足感たっぷり! 食後は、SNS映え間違いなしの屋外バーでゆったりと。ブラックベリー・バーボン・レモネードやウォーターメロン・スリングなど、見た目も味も楽しめるカクテルで素敵なお食事をお楽しみください。

 

2024年2月27日更新