
シンガポールで一番古い貯水池は、アッパートムソン地区にあるマックリッチー貯水池です。この貯水池は都心からアクセスしやすく、CBDから公共交通機関を利用して30分もかかりません。
自然豊かな歴史的意義のあるエリアにあり、帯状に広がった原生林と19世紀のゴム農園の名残もあります。マックリッチー貯水池には、距離や難易度の異なるいくつかの散策コースや、静かな水面を見ながら歩くことのできる木道コース、象徴的な橋や素晴らしい景色の撮影ができる見晴台などもあり、気軽に散策することができます。時間を問わずいつでも美しい景色が楽しめますが、日の出や日没の時間帯に行くと、特に穏やかな雰囲気に満ちていて、また違う表情を見せてくれます。

シンガポール北部に位置するクランジ貯水池は、自然の中に逃げ込めるだけでなく、歴史的な教訓も教えてくれます。マックリッチー貯水池から少し離れたところにあるクランジ貯水池は、第2次世界大戦の歴史を肌で感じることのできる、とても価値のある場所です。
1942年のクランジの戦いは、日本軍によるシンガポール侵攻のターニングポイントと言われています。連合国軍がたびたびミスを犯し、誤った命令を伝えて戦隊を無防備な状態にしたことで、日本軍は勝利しました。この戦いからほどなくして、シンガポールは大日本帝国陸軍の手に落ち、日本によるシンガポールの占領が始まりました。歴史以外にも、クランジ貯水池からは、ジョホールバル海峡の向こうに広がるジョホールバル(マレーシア)のスカイラインを臨むことができます。

この他のシンガポールで有名な貯水池には、アッパー・パース貯水池、ローワー・パース貯水池、べドック貯水池、プンゴル貯水池、アッパー・セレター貯水池、ローワー・セレター貯水池、マリーナ・ベイ・サンズ付近に最近作られたマリーナ貯水池などがあります。
難しいトレイルに挑戦したい人も、散策を楽しみたい人も、着心地のよい軽い服装と適切な靴を履いて出かければ、湿度や気温が高くても、雨に降られても平気です!熱帯では、午前中や夕方でも気温が急激に上昇することがあるため、水、日焼け止め、サングラス、帽子があると便利です。いくつかの貯水池、特に森林地帯にある貯水池は、サルの生息地となっており、人間に対して大胆不敵な態度をとることが多くなってきています。食べ物やプラスチック容器は、チャックのついたバッグの中に隠しておきましょう。サルが人間と食べ物を結びつけないよう、サルには絶対に食べ物を与えないようにしてください。