Marina Bay Sands at DaytimeMarina Bay Sands at Daytime

現代建築ガイド

簡単に、そしてすぐに摩天楼だと認識できることは、国際都市の証です。摩天楼は、空を背景に形成されるビル群の輪郭によって作られます。つまり、象徴的な建築が多いほど、その街の個性が見えやすくなります。ここ数十年の間シンガポールの摩天楼を見てきた人なら、その変化の度合いだけでなく、あっという間に世界的に最も有名な都市景観のひとつになったことが分かるはずです。
UOB Plaza
シンガポールで最も高いビルは3つあります。ユナイテッド・オーバーシーズ・バンク・プラザ・ワンリパブリック・プラザワン・ラッフルズ・プレイス(旧OUBセンター)で、どれも高さ280mを誇ります。この3つの高層ビルは、1990年代までには摩天楼の中心的存在として知られるようになり、その周りに建っている高層ビル群よりもさらに高層のビルとして君臨し続けました。ポール・ルドルフが設計し、1994年に完成した41階立てのオフィスタワー、ザ・コンコースのような周囲のビル群が、素晴らしい都市の景観を生み出しています。
Theatres by the Bay
素晴らしいと言えば、エスプラネード‐シアター・バイ・ザ・ベイは、非常に様々なものにたとえられています。最も記憶に残るのは、マイクとドリアン(とげで覆われた強烈な臭いを放つ熱帯フルーツで、一度は食べる価値のあるフルーツ)です。劇場の2つの丸いフォルムには、三角形をしたガラス製の日除けが7,000個以上取り付けられており、2,000席の劇場と1,600席のコンサートホール、小規模なパフォーマンス・スタジオ、野外シアター、飲食店があります。また、国立図書館の分館も入っており、最高の眺めとともに読書を楽しむことができます。
Marina Bay Sands by Timothy Hursley
近年、シンガポールの摩天楼は、ランドマーク的存在のマリーナ・ベイ・サンズが中心となっています。マリーナ・ベイ・サンズは、モシェ・サフディを中心に進められた建築プロジェクトで、トランプカードから着想を得てデザインされています。3つの高層ビルが、地上からの高さ200m、広さ9,941㎡のスカイパークで連結されており、世界で最も難しい建設プロジェクトのひとつと言われていました。1,296㎡のインフィニティプールは、その高さでは世界最大の屋外プールです。高層ビル群を背景に、プールの端が切れているように見える写真を撮らずして、シンガポールを訪れたとはいえないでしょう。
ArtScience Museum
アートサイエンス・ミュージアムもモシェ・サフディが設計したもので、ラスベガス・サンズのシェルダン・アンダーソン会長から「シンガポールの歓迎の手」と称されました。マリーナ・ベイで最初に目に入るもののひとつです。多くのアジア文化で「美、清らかさ、女性らしさ」を表す蓮の花がモチーフになっています。外観は10本の「指」をイメージしており、その先端からギャラリースペースに自然光を取り入れています。ミュージアムのサステナビリティの取り組みのひとつです。
シンガポールの街を散策し、シンガポール独特の音や景色を感じることから、シンガポールの建築を探ってみてはいかがでしょうか。リバークルーズはおすすめのオプションです。マリーナ・ベイからMBSタワーの素敵な写真がたくさん撮れそうなリバークルーズを探してみましょう。パノラマのような摩天楼の景色がお望みなら、ホテルの地上57階にあるMBSスカイパークレストランやバーに行きましょう。