芸術的分野から大衆文化まで、M.C.エッシャーの作品は、今でもさまざまな分野で参考にされています。
現代の多くの画家やデジタルアーティストたちがM.C.エッシャーのモザイク模様の作品から着想を得て、それを独自の芸術的感性で解釈してきました。1960年代末のミュージシャンや歌手もエッシャーの創造的プロセスを好みました。コミックやマンガの分野では、彼の幾何学的な世界は有名なコミックキャラクターの生みの親たちにインスピレーションを与えました。
エッシャーマニアがあらゆるクリエイティブ分野にどのような影響を与え、M.C.エッシャーの作品が今もなお現代の文化にどのような影響を与えているかをご紹介します。

ピンク・フロイド
「Ummagumma(ウマグマ)」
1969年
個人所蔵、イタリア
彼の作品に捧げた1969年のアルバム「Ummagumma(ウマグマ)」のジャケットでは、無限の思考の世界を作り出しました。


「Madman Jam(マッドマンジャム)」
1988年/コミック
個人所蔵、イタリア
ダークホースコミックス社によって出版されたこのコミックは、かなり野蛮なマッドマンジャムがM.C.エッシャーの不思議な世界に没頭していくお話です。

ハンス・クイパー
「Donald Duck(ドナルドダック)」
2000年
デジタルプリント
個人所蔵、イタリア
オランダ人アーティストのハンス・クイパーは、印象的なグラフィック作品を制作しています。「Donald Duck(ドナルドダック)」は、彼のデジタル作品の一例です。


R.ハッセル
2016 年
「Fish Scales III(魚のうろこIII)」、つや消しアルミニウムに黒、赤、金で着色
Dibondアルミニウム合成パネルにデジタルプリントおよびカッティング
シンガポールを拠点とする建築家ユニット、WOHAの共同設立者であるリチャード・ハッセルは、M.C.エッシャーの作品の熱烈なファンであり、このユニークな魚のうろこのモザイク作品を今回の展覧会のために制作しました。