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シンガポールの貨幣

シンガポールの紙幣や硬貨に関する情報はたくさんあります。ここでは、一般的な説明だけでなく、1965年の独立以来シンガポールの紙幣に刻まれてきた、様々な歴史や文化的な逸話についてもご紹介します。シンガポールの紙幣について知ることは、この島が歩んできた歴史を感じることです。それでは、紙幣や硬貨に埋め込まれた有名な物語から始めましょう。
Singapore Coin

現在は1ドル硬貨となり、今では製造されていない1ドル札は、多くのシンガポール人にとって懐かしい存在です。独立2年目の1967年、シンガポールの国花である蘭(オーキッド)の花をデザインした「蘭」シリーズの紙幣が導入されました。このシリーズでは、ヴァンダ・ジャネット・カネアリ・オーキッドという品種がデザインに用いられ、紙幣の裏面には、立ち並ぶHBD群が描かれています。この紙幣がなくなったことを惜しむ収集家やシンガポール人も多く、この紙幣のデザインからインスピレーションを得る人もいまだに多くいます。この紙幣を手にすることがあれば、そのまま持っておくと良いでしょう。とてもユニークなシンガポールの歴史的遺産です。

「蘭」シリーズの紙幣は非常に人気があり、1ドル、5ドル、10ドル、25ドル、50ドル、100ドル、500ドル、1000ドル、10,000ドルの各紙幣に用いられるようになりました。中でも10ドル紙幣が有名で、シンガポールの地図の上で4本の手を組んだ表面のデザインと共に、この若い国のシンボルとなっています。このデザインは、民族の融合(シンガポールには大きな民族グループが4つあります)を目指すというシンガポールの姿勢と、アジアの金融大国となる決意を表わしています。

Museum Gallery

魅力的なのは古い紙幣だけではありません。紙幣の通し番号が、収集家にとっては紙幣自体よりも価値があることがあるのをご存知でしたか?かつて、「ポートレート」シリーズ紙幣のオークションで、通し番号2AA000001の1,000ドル紙幣が155,000ドルで落札されました。紙幣自体の価値の155倍の金額です。

シンガポールの通貨は、一国の持つ文化遺産をも表現し、紙幣に示された価値以上に、多くを語る素晴らしい例です。ですから次にお買い物をする際には、財布の中にあるお札が語るストーリーを思い出してください。そしてもしあなたが通貨のマニアの場合には、シンガポールの観光名所リストの一番上に是非「シンガポールコイン・通貨博物館」をのせてください。

Singapore Two Dollar Note - ship series

1984年の「船」シリーズも人気があります。1800年代の古い中国の帆船から近代的なコンテナ貨物船まで、シンガポールの港を支えてきたさまざまな船が紙幣に描かれています。滅多にお目にかかれない10,000ドル紙幣には、表面に大型石油タンカーと火を噴くドラゴンの絵、裏面にはシンガポールのナショナル・デー・パレードが描かれています。トーマス・デ・ラ・ルーのデザインによる「船」シリーズ紙幣は、今も使われていますが、ほとんど見かけないため、手にすることができたらとてもラッキーです。

「ポートレート」シリーズの紙幣は、比較的簡単に見つけることができます。紙幣、特に1,000ドル紙幣を探してみましょう。紙幣の表面は、シンガポール初代大統領ユソフ・ビン・イサークの肖像画になっています。裏面には、シンガポール国歌が細かい文字で印刷されています。

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シンガポールの紙幣には、最新のテクノロジーが使われています。見た目や触った感じ、紫外線を利用した技術、特殊なデザインなど、さまざまな偽造防止技術が施されており、UV光線に当てると絵柄や模様が見えるようになっています。また、紙幣の右上部には点字マークが付けられていますが、これは、視覚障碍者が識別できるようにするためのものです。

シンガポールには、さまざまな紙幣があり、紙幣によって使用頻度が異なります。最もよく使われているのが10ドル紙幣と50ドル紙幣です。50ドル紙幣は、他の紙幣と同様、破れにくいポリマーで作られているため、札をズボンのポケットに入れたまま、洗濯機で洗ってしまっても大丈夫です。ポリマー札は、1990年から発行されています。50ドル紙幣は、地元の芸術家チュア・ミア・テー氏がデザインした点でも価値のある紙幣です。