Van Cleef展の展示のテーマVan Cleef展の展示のテーマ

展示のテーマ

Van Cleef & Arpelsコレクションから厳選された450点を超えるジュエリーを7つのテーマ (クチュール、抽象的概念、影響、貴重な品、自然、バレリーナとフェアリー、アイコン)に沿って展示し、メゾンの美しく独創的なクラフトマンシップを紹介します。

Van Cleef & Arpelsの作品のほか、フランス国立自然史博物館の有名なコレクションから取り寄せた250点以上の宝石や鉱石も公開します。また、貴石の形成に不可欠な7大原理(圧力、温度、移動、水、酸素、生命、変成作用)についても展示されます。

  • コレクション
  • 鉱物学
ブレスレットへと形を変えるジップネックレス、1954年

クチュール

Van Cleef & Arpelsがクチュールのモチーフや素材を使用するのは、ファッションとエレガンスの都、クチュール発祥の街、パリへのオマージュです。メゾンの工房のクラフトマンシップにより、生地はジュエリーへと姿を変え、リボンやレースはゴールドの織物や貴石で装飾されます。

Patrick Gries © Van Cleef & Arpels
ブレスレットへと形を変えるジップネックレス、1954年
プラチナ、ゴールド、ルビー、ダイヤモンド。 Van Cleef & Arpelsコレクション。
アールデコブレスレット、1925年

抽象的概念

Van Cleef & Arpelsは、自然、クチュール、架空の世界をモチーフにした極めて独特のスタイルで有名です。しかしながら、メゾンが各時代の芸術の影響を受けた非具象的な宝石も作っていることは、一般にはあまり知られていません。同時にその宝石は、アバンギャルド、特にミニマリスト、モダニスト、抽象芸術および視覚的芸術活動への賛辞でもあります。これらの作品は、デザイン、建築、彫刻、ファッションの分野の革新の1世紀を想起させます。

Patrick Gries © Van Cleef & Arpels
アールデコブレスレット、1925年
プラチナ、ダイヤモンド。 Van Cleef & Arpelsコレクション。
中国の帽子セット、1931年

影響

1920年代には、極東の文化の魅力がパリのジュエリーを圧倒しました。万国博覧会を機に、陶磁器やシルク、青銅などの驚くべき品々が一般にも知られるようになり、それらがVan Cleef & Arpelsのインスピレーションを刺激しました。1931年には異文化志向が全盛を極め、パリで開催された「国際植民地博覧会」には数百万人が訪れました。Van Cleef & Arpelsのブースでは、アジアの水田で被られていた帽子をモチーフにした、シャポーシノワというイエローゴールドのジュエリーセットが観客を魅了し、この博覧会のグランプリに輝きました。

Patrick Gries © Van Cleef & Arpels
中国の帽子セット、1931年
ゴールド。 Van Cleef & Arpelsコレクション。
野ばらのミノディエール、1938年

貴重な品

1910年代以降、Van Cleef & Arpelsは、実用的なアイテムを貴重な芸術作品のレベルにまで巧みに押し上げてきました。この能力が最初に発揮されたのは、小型のバニティケースでした。1930年代初めには、これらの小物入れが発展して、ミノディエールという漆やイエローゴールドの大きめのボックスになりました。ボックスを開けると、パウダーケース、腕時計、ダンスカード、シガレットホルダー、眼鏡、ピルケース、リップスティック、くし、鉛筆、ライターなど、上品な女性が必要とするあらゆるアクセサリーが現れます。

Patrick Gries © Van Cleef & Arpels
野ばらのミノディエール、1938年
ゴールド、ミステリーセッティングのルビー。 Van Cleef & Arpelsコレクション。
パスパルトゥージュエル、1939年

自然

自然は、創業当時からメゾンの主なテーマであり、インスピレーションの源です。1920年代から今日に至るまで、繊細な花や、実在または架空の動物が、作品に生命力と詩的な美しさを与えてきました。美しい極楽鳥やとんぼ、ボタンインコが、ポピーや椿、蘭に囲まれて暮らすこの素晴らしい庭のすべてが宝石の形になります。

Patrick Gries © Van Cleef & Arpels
パスパルトゥージュエル、1939年
ゴールド、サファイア、ルビー、ダイヤモンド
ブレスレットまたはベルトに変化。取り外し可能なクリップ。Van Cleef & Arpelsコレクション。
スペインのバレリーナのクリップ、1941年

バレリーナとフェアリー

1940年代初期にメゾンの最初のバレリーナクリップがニューヨークで作られたのが、Van Cleef & Arpelsを象徴する伝統の始まりです。ダンスに対するルイ・アーペルの情熱から生まれたこの女性らしい姿は、その優雅なポーズと美しいコスチュームであっという間にコレクターを増やしました。フェアリークリップは、常に優雅なポーズで、きらめく宝石を散りばめた衣装を身に着け、時には魔法の杖を手にしています。

Patrick Gries © Van Cleef & Arpels
スペインのバレリーナのクリップ、1941年
プラチナ、ゴールド、ルビー、エメラルド、ダイヤモンド。 Van Cleef & Arpelsコレクション。
ピヴォワンヌクリップ、1937年

アイコン

メゾンは、最高に美しい女性たちに愛され、伝説の舞台で彼らの魅力を引き立ててきました。中には、インドのマハラジャや、モナコのグレース公妃やエジプトのファイザ公妃、ウィンザー公爵夫人などの王室の人物のほか、エリザベス・テイラーなどのハリウッドスターや、マリア・カラスなどの著名な歌姫もいました。メゾンの優雅で輝きに満ちた独創的なビジョンは、国際舞台でまばゆいばかりの美しさを見せる彼女たちの影響を受けて、徐々に作り上げられたものです。

Patrick Gries © Van Cleef & Arpels
ピヴォワンヌクリップ、1937年
プラチナ、ゴールド、ミステリーセッティングのルビー、ダイヤモンド
かつて、エジプトのファイザ公妃のコレクション。 Van Cleef & Arpelsコレクション。
カンラン石を含む「パラサイト」隕石

地球史

45億年前の地球誕生以来、隕石の衝突、地質構造の変化、火山活動、浸食、生態によりこの惑星は大きく変化してきました。この途方もない活動によって、ユニークな結晶が生まれました。

Francois Farges © MNHN Collection
カンラン石を含む「パラサイト」隕石。カナダ、サスカチュワン州スプリングウォーター産。パリ国立自然史博物館コレクション。
アクアマリン(110カラット)、イエローオーソクレース(185カラット)、ルベライト(55カラット)。

圧力

地球内部の圧力は、その上にある物質の重さによって生まれます。中程度の深さの上部マントルは、ダイヤモンドの領域です。炭素原子で構成されるダイヤモンドの桁外れの硬度と熱は、結晶化が起こるマントルの圧力と直接関係しています。本来ダイヤモンドは無色透明ですが、自然に着色することがあります。そのようなダイヤモンドは「ファンシー」ダイヤモンドと呼ばれ、多くの場合、窒素やホウ素などの微量の元素によって着色されています。

Francois Farges © MNHN Collection
アクアマリン(110カラット)、ブラジル、ミナスジェライス州ヴィルジェン ダ ラパ産、イエローオーソクレース(185カラット)、マダガスカル、アノジー、イトロンガイ産、ルベライト(55カラット)、アメリカ合衆国カリフォルニア州パラ産。パリ国立自然史博物館コレクション。
ルベライトの結晶(グループ: トルマリン、種: エルバイト)。

温度

わずか数キロ下の地殻内部で溶岩から鉱物が結晶化する過程にも、温度が関係しています。マグマから結晶化される鉱物はたくさんありますが、中でもよく知られているのは石英です。石英と関係の深いトルマリンには様々な色があり、その色は、結晶化中に化学組成がわずかに変化したことを示しています。

Francois Farges © MNHN Collection
ルベライトの結晶(グループ: トルマリン、種: エルバイト)。アメリカ合衆国カリフォルニア州パラ産。ジョン・ピアポント・モルガン寄贈、1905年。パリ国立自然史博物館コレクション。
黄鉄鉱と方解石上のエメラルドの結晶(再構成の可能性あり)

移動

圧力と温度がより低い地表近くでは、移動が「鉱物形成」のもうひとつの重要なカギとなります。元素は、ある場所から別の場所に移動することがあり、この移動によって元素が集まり、より大きな結晶になります。 このような過程で、ゴールドやトパーズといった驚くべき鉱物が形成されることがあります。それらの露出部は「一次鉱床」と呼ばれ、やがて浸食されて鉱石が水で運ばれて堆積し、「二次鉱床」が形成されます。この過程は、中程度の熱と圧力で形成される各種エメラルドにも当てはまります。

Francois Farges © MNHN Collection
黄鉄鉱と方解石上のエメラルドの結晶(再構成の可能性あり)。コロンビア、ボヤカ、チボル産。H・J・シュブネル寄贈、1987年。パリ国立自然史博物館コレクション。
アメジスト石の結晶

移動は多くの場合、水が媒介します。水は地殻内部の優秀な「運び屋」です。また、堆積物の中に水が浸透すると、熱を持ち加圧された水溶液によって堆積された素晴らしい脈が形成され、アメジストが作られます。

Francois Farges © MNHN Collection
アメジスト石の結晶。メキシコ、ベラクルス州ラスベガス産。トタル財団寄贈、1998年。パリ国立自然史博物館コレクション。
マラカイト(カット、研磨)

酸素

生物が、特に海の中で酸素を生成して地球の大気を豊かにし、酸素が「新しい」鉱物を大量に生成して、地表の鉱物界を大きく変化させてきました。中でも素晴らしいのは、マラカイトとターコイズの2つの石です。いずれも銅の酸化型によって着色され、地表にしか存在しません。

Francois Farges © MNHN Collection
マラカイト(カット、研磨)。ロシア、ウラル山脈、Tourtscheninowski産。かつて、King’s Cabinet of Natural Historyのコレクション。パリ国立自然史博物館コレクション。

2つの美しい真珠を持つ牡蠣の殻

生命

35億年の間、生命は地表を大きく変化させてきました。一部の生命体が酸素を合成しただけでなく、多くの生命体が殻や骨を生成しました。これらは「生体鉱物(生物が作り出した鉱物)」によって形成されています。生体鉱物には、象牙、サンゴ、真珠、真珠層などがあります。

Francois Farges © MNHN Collection
2つの美しい真珠を持つ牡蠣の殻、オーストラリア、クイーンズランド州サーズデー島産。ジョン・ピアポント・モルガン寄贈、1903年。パリ国立自然史博物館コレクション。

大理石上のルビーの単結晶

変成作用

化石化では、地球上の物質が地層のさらに奥深くへと埋没します。堆積した鉱物が少しずつ圧力と温度の上昇にさらされ、再結晶が誘発されます。これを変成作用といいます。変成作用は、2つの大陸がぶつかるときにも起こります。極めて希少なモゴック産ルビーは、かつて海だった場所に堆積した石灰岩を鉱床として、このような過程で形成されています。

Francois Farges © MNHN Collection
大理石上のルビーの単結晶。ベトナム、イエンバイ省ルックイェン産。トタル財団寄贈、1998年。パリ国立自然史博物館コレクション。